ここでは、VCを使ってマシン語を作成していく方法を説明していくのであります。が、その前に、フリーの『Microsoft Visual C++ Toolkit 2003』(以後『VC++ Toolkit』と省略)の方を使用する人のため、そのインストール方法を説明しましょう。
製品版のVCを持っている場合には、読み飛ばしてしまってもかまいません。以前のバージョンのVCと共存させることも可能ですので、試しにインストールして使ってみるのもいいかもしれませんね。
まず、VC++ Toolkitをインストールするための必要システム条件として『Windows 2000 SP3』または『Windows XP』以降であることが必要です。すなわち、Windows 9x / Me にはインストールできないということですので、注意しましょう。
まずはマイクロソフトのページからVC++ Toolkitをダウンロードします。現在は、英語版のみです(2004年4月現在)。ダウンロードサイズは約32Mバイトです。
ダウンロードした実行可能ファイルを実行させると、インストーラーが起動して、自動的にVC++ Toolkitがインストールされます。
VC++ ToolkitにはWindows用のヘッダファイルやライブラリなど、Windows GUIアプリケーション開発用のファイルが含まれていないので、これらを別にダウンロード・インストールする必要があります。そこで、『Platform SDK』をインストールしましょう。
上のページに行き、[Downloads]→[Install]と進むと、『SDK Update Catalog』(SDKアップデートカタログ)が表示されます。ここで、必要なファイルを選択してダウンロードします。
チェックボックスがたくさんありますが、とりあえず、以下の部分にチェックを入れればいいでしょう。ドキュメントについては、Web上のMSDNを参照するから必要ないよ、って人は別にインストールする必要はないです。サイズも相当大きいですから、通信速度も考えて決めましょう。
|
ドキュメントなしならば32Mバイト程度、ドキュメントを入れると、だいたい120Mバイト強です。必要に応じて他のものも選択してかまいませんが、全部イントールすると相当なサイズになりますし、ダウンロードおよびインストールにもかなりの時間がかかってしまいます。
インストールするものにチェックマークを付けたら、[Start Installation]ボタンを押します。自動的にダウンロード・インストールが進みます。
以上で必要なもののインストールは完了ですが、他にも『Microsoft .NET Framework SDK』や『DirectX 9.0 SDK』などをインストールして使用することができます。必要に応じて使ってみてください。
VC++ Toolkitのコンパイラを使用するには、コマンドプロンプトから直接コマンドを入力しなければなりません。
[スタート]→[プログラム]メニューの中から「Microsoft Visual C++ Toolkit 2003」→「Visual C++ Toolkit 2003 Command Prompt」を実行すると、コンパイルに必要な環境が設定された状態でコマンドプロンプトが表示されます。
VC++のコンパイラの実行ファイル名は『cl』ですので、ここで『cl /?』と打ち込んでEnterキーを押すと、コンパイラのバージョンとコマンドオプションに関する説明が表示されます。
C:\Program Files\Microsoft Visual C++ Toolkit 2003>cl /? Microsoft (R) 32-bit C/C++ Optimizing Compiler Version 13.10.3052 for 80x86 Copyright (C) Microsoft Corporation 1984-2002. All rights reserved. C/C++ COMPILER OPTIONS -OPTIMIZATION- /O1 minimize space /Op[-] improve floating-pt consistency /O2 maximize speed /Os favor code space ……………… (中略) ……………… C:\Program Files\Microsoft Visual C++ Toolkit 2003>
実際に使っていくのは次回からです。