ウィンドウスタイル

以下の表は、ウィンドウのスタイルを指定する値です。ウィンドウスタイルは以下の表に示された値の組み合わせて指定します。

ウィンドウスタイルはCreateWindow関数、CreateWindowEx関数SetWindowLong関数のパラメータとして指定されます。また、GetWindowLong関数の戻り値として取得されます。

ここで示されたもの以外にも、コントロール固有のスタイルコモンコントロール固有のスタイルが存在します。

0x00000000 (WS_OVERLAPPED, WS_TILED)

オーバーラップウィンドウを作成します。オーバーラップウィンドウはタイトルバーと枠を持ちます。

0x80000000 (WS_POPUP)

ポップアップウィンドウを作成します。このスタイルをWS_CHILDスタイルと共に使用することはできません。

0x40000000 (WS_CHILD, WS_CHILDWINDOW)

子ウィンドウを作成します。このスタイルをWS_POPUPスタイルと共に使用することはできません。

0x20000000 (WS_MINIMIZE, WS_ICONIC)

ウィンドウを最小化の状態で作成します。

0x10000000 (WS_VISIBLE)

可視状態のウィンドウを作成します。

ウィンドウの表示状態はShowWindow関数またはSetWindowPos関数で変更することができます。

0x08000000 (WS_DISABLED)

無効 (使用不能) 状態のウィンドウを作成します。無効なウィンドウは、有効にするまで、ユーザーからの入力を受け取りません。ウィンドウの有効状態を変更するには、EnableWindow関数を使用します。

0x04000000 (WS_CLIPSIBLINGS)

互いに関連のある子ウィンドウのクリッピングを行います。ある子ウィンドウがWM_PAINTメッセージを受け取ると、このスタイルを持つウィンドウは、更新されようとしている子ウィンドウ領域の外にあるすべてのオーバーラップしている子ウィンドウをクリッピングします。このスタイルを持たないウィンドウがオーバーラップしている場合には、子ウィンドウのクライアント領域に描画する際に、隣接する子ウィンドウの領域に描画することが可能になります。

0x02000000 (WS_CLIPCHILDREN)

親ウィンドウ内部を描画するときに、子ウィンドウが占める領域を除外します。このスタイルは親ウィンドウを作成するときに使用します。

0x00C00000 (WS_CAPTION)

タイトルバーを持つウィンドウを作成します。(WS_BORDERスタイルを含みます。)

0x00800000 (WS_BORDER)

細い境界線を持つウィンドウを作成します。

0x00400000 (WS_DLGFRAME)

ダイアログボックスで一般的に使われるスタイルの境界を持つウィンドウを作成します。このスタイルのウィンドウはタイトルバーを持つことができません。

0x00200000 (WS_VSCROLL)

垂直スクロールバーを持つウィンドウを作成します。

0x00100000 (WS_HSCROLL)

水平スクロールバーを持つウィンドウを作成します。

0x00080000 (WS_SYSMENU)

タイトルバー上にウィンドウメニューを持つウィンドウを作成します。WS_CAPTIONスタイルを共に指定しなければいけません。

0x00040000 (WS_THICKFRAME, WS_SIZEBOX)

サイズ変更境界線を持つウィンドウを作成します。

0x00020000 (WS_GROUP)

コントロールグループの最初のコントロールを指定します。このコントロールから、次にWS_GROUPスタイルのコントロールがくるまでに定義されたコントロールが、1つのコントロールグループになります。一般に、それぞれのグループの最初のコントロールがWS_TABSTOPスタイルを持つことにより、[Tab]キーによってユーザーがグループからグループへと移動できます。続けて、方向キーを使って、そのグループ内のあるコントロールから同じグループ内の次のコントロールにキーボードフォーカスを移動させることができます。

アプリケーションは、このスタイルを変更してダイアログボックスナビゲーションを変更することができます。ウィンドウが作成された後でこのスタイルを変更するには、SetWindowLong関数を使用します。

0x00010000 (WS_TABSTOP)

ユーザーが[Tab]キーを押したときにキーボードフォーカスを受け取ることができるコントロールを作成します。[Tab]キーを押すと、このスタイルを持つ次のコントロールに、入力フォーカスが移動します。

アプリケーションは、このスタイルを変更してダイアログボックスナビゲーションを変更することができます。ウィンドウが作成された後でこのスタイルを変更するには、SetWindowLong関数を使用します。

0x00020000 (WS_MINIMIZEBOX)

最小化ボタンを持つウィンドウを作成します。WS_SYSMENUスタイルを共に指定しなければいけません。拡張スタイルにWS_EX_CONTEXTHELPを指定することはできません。

0x00010000 (WS_MAXIMIZEBOX)

最大化ボタンを持つウィンドウを作成します。WS_SYSMENUスタイルを共に指定しなければいけません。拡張スタイルにWS_EX_CONTEXTHELPを指定することはできません。

0x00CF0000 (WS_OVERLAPPEDWINDOW, WS_TILEDWINDOW)

WS_OVERLAPPED, WS_CAPTION, WS_SYSMENU, WS_THICKFRAME, WS_MINIMIZEBOX, WS_MAXIMIZEBOXスタイルを持つオーバーラップウィンドウを作成します。

0x80880000 (WS_POPUPWINDOW)

WS_BORDER, WS_POPUP, WS_SYSMENUスタイルを持つオーバーラップウィンドウを作成します。ウィンドウメニューを可視化するには、WS_CAPTIONスタイルとWS_POPUPWINDOWスタイルを結合して指定します。