capability コマンドは、デバイスの性能を取得します。すべてのMCIデバイスはこのコマンドを認識します。
このコマンドを送信するには、 mciSendString 関数を使います。
capability device request flag
MCIデバイスの識別子を指定します。この識別名またはエイリアスは、デバイスがオープンされるときに割り当てられます。
デバイス能力を示すフラグを記述します。以下に指定可能なパラメータと、パラメータを認識することのできるデバイスタイプを示します。
| パラメータ | 意味 | デバイス |
|---|---|---|
can detect length |
メディアの長さを検出することができる場合は 1 (TRUE) を返します。 |
vcr |
can eject |
メディアを排出することができる場合は 1 (TRUE) を返します。 |
cdaudio digitalvideo overlay sequencer vcr videodisc waveaudio |
can freeze |
フレームバッファのデータを静止させることができる場合は 1 (TRUE) を返します。 |
digitalvideo overlay vcr |
can lock |
デバイスがデータをロックすることができる場合は 1 (TRUE) を返します。 |
digitalvideo |
can monitor sources |
デバイスが、現在の入力の選択に依存することなく、入力（リソース）をモニター出力に渡すことができる場合は 1 (TRUE) を返します。 | vcr |
can play |
再生することができる場合は 1 (TRUE) を返します。 |
cdaudio digitalvideo overlay sequencer vcr videodisc waveaudio |
can preroll |
デバイスが cue コマンドの“preroll”フラグをサポートしている場合は 1 (TRUE) を返します。 |
vcr |
can preview |
デバイスがプレビューをサポートしている場合は 1 (TRUE) を返します。 |
vcr |
can record |
デバイスが録音をサポートしている場合は 1 (TRUE) を返します。 |
cdaudio digitalvideo overlay sequencer vcr videodisc waveaudio |
can reverse |
デバイスが逆再生をサポートしている場合は 1 (TRUE) を返します。 |
digitalvideo vcr videodisc |
can save |
デバイスがデータを保存することができる場合は 1 (TRUE) を返します。 |
cdaudio digitalvideo overlay sequencer vcr videodisc waveaudio |
can stretch |
指定された表示サイズにフレームの大きさを変更することができる場合は 1 (TRUE) を返します。 |
digitalvideo overlay |
can stretch input |
デバイスがイメージをデジタル化してフレームバッファに入れる過程でサイズ変更することができる場合は 1 (TRUE) を返します。 |
digitalvideo |
can test |
デバイスが test キーワードを認識することができる場合は 1 (TRUE) を返します。 |
digitalvideo vcr |
cav |
他の要素と結合することで、CVSフォーマットビデオディスクに適用する情報を返すように指定します。ビデオディスクが挿入されていない場合はこのフラグがデフォルトです。 |
videodisc |
clock increment rate |
外部クロックがサポートする1秒間あたりの分割数（分解能）を返します。外部クロックが1ミリ秒クロックの場合は値 1000 が返ります。戻り値が 0 の場合、クロックはサポートされていません。 |
vcr |
clv |
他の要素と結合することで、CLVフォーマットビデオディスクに適用する情報を返すように指定します。 |
videodisc |
compound device |
デバイスが要素名（ファイル名）をサポートしている場合は 1 (TRUE) を返します。 |
cdaudio digitalvideo overlay sequencer vcr videodisc waveaudio |
device type |
デバイスタイプ名を返します。以下のいずれかになります。 cdaudio
dat digitalvideo other overlay scanner sequencer vcr videodisc waveaudio |
cdaudio digitalvideo overlay sequencer vcr videodisc waveaudio |
fast play rate |
速く再生させるときの速度を1秒間のフレーム数で返します。デバイスが速い再生をサポートしていない場合は 0 を返します。 |
videodisc |
has audio |
デバイスがオーディオ再生をサポートしている場合は 1 (TRUE) を返します。 |
cdaudio digitalvideo overlay sequencer vcr videodisc waveaudio |
has clock |
デバイスがクロックを内蔵している場合は 1 (TRUE) を返します。 |
vcr |
has still |
デバイスが動画像ファイルよりも効率的に単一イメージでファイルを扱う場合には 1 (TRUE) を返します。 |
digitalvideo |
has timecode |
デバイスがタイムコードをサポートする能力がある場合、または不明な場合は 1 (TRUE) を返します。 |
vcr |
has video |
デバイスがビデオをサポートしている場合は 1 (TRUE) を返します。 |
cdaudio digitalvideo overlay sequencer vcr videodisc waveaudio |
inputs |
入力デバイスの総数を返します。 |
waveaudio |
maximum play rate |
デバイスの最大再生速度を1秒間のフレーム数で返します。 |
digitalvideo |
minimum play rate |
デバイスの最小再生速度を1秒間のフレーム数で返します。 |
digitalvideo |
normal play rate |
標準の再生速度を1秒間のフレーム数で返します。 |
videodisc |
number of marks |
使用することのできるマークの最大数を返します。マークがサポートされていない場合は 0 を返します。 |
vcr |
outputs |
出力デバイスの総数を返します。 |
waveaudio |
seek accuracy |
期待できる検索の正確さをフレーム単位で返します。たとえば、 1 の場合は、指定されたシーク位置から1フレーム以内での正確さ持つことを示します。 |
vcr |
slow play rate |
遅く再生させるときの速度を1秒間のフレーム数で返します。デバイスが遅い再生をサポートしていない場合は 0 を返します。 |
videodisc |
uses files |
デバイスが使用するデータストレージがファイルである場合は 1 (TRUE) を返します。 |
cdaudio digitalvideo overlay sequencer vcr videodisc waveaudio |
uses palettes |
デバイスがパレットを使用する場合は 1 (TRUE) を返します。 |
cdaudio digitalvideo overlay sequencer vcr videodisc waveaudio |
windows |
デバイスがサポートする、同時に表示されるウィンドウの数を返します。 |
digitalvideo overlay |
何も記述しないか、“wait”、“notify”のいずれか、またはこの両方を記述します。デジタルビデオおよびVCRデバイスでは、“test”を記述することもできます。
| パラメータ | 意味 |
|---|---|
wait |
アプリケーションに制御を返す前に、要求された指示を完了するまで待機します。 |
notify |
デバイスが作業を完了したときに、ウィンドウに MM_MCINOTIFY メッセージをポストします。 |
test |
デバイスがコマンドを実行することができるかどうかを判定します。コマンドは実際に実行されません。デバイスがコマンドを処理できない場合にはエラーが返ります。デジタルビデオおよびVCRデバイスでのみ指定できます。 |
情報が mciSendString 関数の pszReturnString パラメータで指定されたバッファに格納されます。取得される情報の種類は capability コマンドの request パラメータで指定されたフラグに依存します。
Windows 95 以降 / Windows NT 3.1 以降